トップ > 職業 > 観光客
トップ > モンスター > @ 人間・エルフ属 > プレイヤーの職業 > 観光客
「一日中、机の前に座って、えんえんと計算を続けても、最後に待っているものと言ったら年金だけ……いったいどこにロマンがあるっていうの? 僕は自分に言い聞かせた、ツーフラワー、今行かなきゃ一生行けないぞって。もう人の話を聞かなくったっていい。自分で行けるじゃないか。...そこで慣用表現集を編集して、ブラウン諸島行きの次の便の切符を買ったんだ」
ディスクワールド騒動記1
テリー・プラチェット/安田 均、角川文庫
キャラクター紹介:観光客(tourist)
Terry Pratchett作のファンタジー小説の世界、Discworldから飛び出してきたと思われる、NetHackキャラクター随一のトラブルメーカー。 どうやら「観光」という変わった風習のあるのは人間だけなようで、それ以外の種族ではこの職業を選ぶことはできない。 特に決まった行動原則はないらしく、中立の属性のみとなる。
世界観に対する配慮からか、彼らはコンパイル時の設定でゲームから抹殺することができる*1。 死の谷でのんきに「アローハ」とか言ってる彼らを見て癪に障った人は消してしまおう。Tシャツや高価なカメラやクレジットカードも消えるが…。
迷宮に観光に来るような奴である。ひとことで言うと「弱い!!」これに尽きる。
体力も魔力も全職業中最低だし、強い武器防具も持ち合わせてはいないし、能力値もせいぜい魅力が高いくらいだし、その他の能力にしても「お店でぼったくられる」という全然ありがたくない特性しかもっていない。
おまけに10レベルで探査能力を得てしまうせいで、かえって[s]earchする前に扉を見つけてしまい、賢さすら鍛えられない。*2
とは言えまったく完全にどうしようもない、というほどには弱くない。 特に、Discworld自体が様々な世界観の寄せ集めやパロディだけに(?)、ほとんど全ての武器やスキルをやや中途半端なレベルで扱うことが可能だ。
初期装備にしても、薬師ほどにはお金持ちではないが一応所持金を持ってスタートするし、様々な種類の食物を大量に持っているため序盤に餓死する心配も少ないし、その他道具や薬なども考えると、洞窟人なんかよりは案外マシなのかもしれない。かなり低確率ではあるものの魔法のマーカを持ち込んでることがあるし。
また中立の属性だけに、手に入るアーティファクトも強力なものが揃っており、手に入れることができれば非常に大きな助けとなるだろう。 中でもクエストアーティファクトであるプラチナイェンダー印エクスプレスカードは、観光客の弱さ加減を補って余りあるほど強力なアイテムだ。
意外なことにサーベルと二刀流のスキルが両方とも熟練者まで上がるので、実は考古学者や騎士、盗賊と並んでグレイスワンダー二刀流を最もうまく使える職業のひとつだったりする。体力や魔力が低い分、粘り強い戦いを演じることはできないが*3きちんとした装備を揃えれば戦闘能力にそれほど大きな不安はない。特に中立は観光客自身のプラチナイェンダー印エクスプレスカードに加えてエチオピアの目と超世界の目という強烈きわまる補助アーティファクト御三家が揃っており、(それらを得るために相応の代償が必要とはいえ)アイテム面でのポテンシャルは非常に高い。
もっとも、十中八九そうなる前に死んでしまうわけだが。
スタート直後の武器は(強力ではあるが)+2 投げ矢だけ、着ているものも防御力ゼロのアロハシャツだけ。 どう考えても考古学者以下の武装しかないし、戦闘に役立ちそうな能力も全くない。
得意な武器で序盤から手に入るのは投げ矢と短剣。 ということは、できるだけこれらの武器を多く手に入れ遠距離戦に持ち込み削っていくのが基本になる。
序盤の、本当に弱い相手――イモリとかグリッドバグとかジャッカルあたり――ならば素手でもなんとか倒せるだろうが、そうでなければ武器が見つかるまではペットに任せた方がいい。
HPが低い!のだが、レベルに対して最大HPが低い状態で、HPが5以下で、神の機嫌がいいときに祈れば、回復させてくれると同時にわずかに最大HPが上昇する。 「わずか」とはいえ元が元だけに、レベル1の段階ではかなり違う印象がある。 これを積極的に利用しない手はない。 ただスタート直後に祈ると怒られるので要注意。
能力値は基本的に強さと素早さと賢さが低め、知力はほどほどからやや高め、耐久力と魅力はかなり高め、となっている。殴り合いに関する適正はほとんど魔法使い系の職業と変わらないため、特に序盤が非常に苦しい。
ただ、低めなのはいずれも簡単に鍛えることのできるものばかりであるため、中長期的な視点から言えば、能力値のバランスはむしろ良好。*4
強さが16、素早さが15以上になれば攻撃力や命中率にボーナスが付くようになるので少しは戦いやすくなるだろう。
いちおうLV20(!)で毒への耐性を手に入れることは出来るのだが、だいたいそんなレベルになる前に毒で死んでいると思われるので、これは考えなくていい。
とにかく毒の塗られたオークの矢や投げ矢の罠や落し穴や殺人蜂で致死量の毒をくらう可能性はいくらでもあるので、魔法無力化の高い装備を見つけることは急務。ノームの鉱山入り口付近にたむろするドワーフやホビットから、何とかしてミスリル服を奪い取ろう。これだけでほとんどの毒攻撃を回避できるようになる。
無論、毒への耐性を得られるならばそれに越したことはないが、しかしだからといって無秩序に死体を食べるのは考え物。無害なもの(ユニコーンやシュリーカー、灰色ウーズの死体)ならともかく、有害なもの(巨大カブト虫など)は、ただでさえ低い強さが下がって装備を持ち運べなくなる危険性を孕んでいる。そもそも序盤の敵はレベルが低く、耐性を得られる確率は低い。食べたはいいが耐性はつかず、強さが下がっただけ…では泣くに泣けない。
そういう危険を避けるために、有害な死体はせいぜいサソリや殺人蜂のような高確率で耐性を得られるものに絞って食べる方が賢明である。
十分に育った大きな犬や大きな猫がいれば、ユニコーンの角を手に入れるのは難しくないため、いっそそれらを手に入れるまで有害な死体は食べないというのも作戦のひとつ。
武器や防具はどうするか、って?選択の余地なんかない。
その辺に落ちてたり、敵から手にいれたものの中でもっとも使いやすいものを迷わず選んでいこう。とにかく装備の良し悪しは生存率に直結する。重さの制限が許す限りの重装備を考えるべきだろう。
ユニコーンの角やドワーフのつるはしといった強力な武器も忘れないようにしたい。
ただし、序盤は防具よりむしろ攻撃力(特に中〜遠距離)と機動力に重点を置いた方が生き残りやすいかもしれない。
中盤戦以降はミュルニールやマジックベーンといった強力な武器が手に入るだろうから、それほど悩む必要はなくなる。
フロストブランドとミュルニールなどを使い分けられるようになれば、一人前の観光客といっていいだろう。
魔法使いのランダムな巻物に比べると、正直ありがたみは薄い。
しかしノームの鉱山、特に暗闇の階層では非常に有効。
初期装備の関係上、どうしても防具が貧弱な状態で突入することになるわけだが、そうすると暗闇の中からノームお得意のクロスボウで一方的に攻撃を許すことになってしまいがち。
そんな時はこの巻物で地形を把握し、少しでも遮蔽物が多い、射線の通りにくい場所を選んで陣取り、敵の第一波をペットに倒してもらう必要がある。
そのまま階段まで直行できるのも強み。暗い中を手探りでうろついて薮蛇を出す愚を避けられる。探索は鉱山の街で照明器具を揃えてからでも遅くはない。
そのため、1〜4階で無意味に使うよりは、しばらく温存しておく方が賢明。白紙にしたり使い潰すのは態勢が整ってからでいい。
なお、扉の付いていない1マスの通路が部屋の外側に見つけた場合、そこにあるのは必ず瞬間移動の巻物である。
ユニコーンの角が手に入るまで、盲目や病気など かなり多くの状態異常を治す手段として使える。 これもいざという時には役立ってくれるだろう。 祝福されたものなら、HPを上昇させる目的で使ってもいいかも。 他にもペットに投げるとか。 必要なものを臨機応変に使うことこそが生き残るための鉄則だ。
これこそが観光客の観光客たる所以。最大の命綱でもある。 戦闘を有利に運ぶことができるし、スピードのある相手から逃げたり、 乱戦時で敵の頭数を減らすのにも使える。 使い切ってもいずれは充填できるようになるし、 出し惜しみして殺されることのないようにしたい。
自分に向けて使うと数ターンだけ盲目になれる。 目隠しを手に入れる前に黄色い光に出会ってしまったときなどに便利。 また、さまよう目に光を浴びせれば殴れるようになるので、 投げ矢がもったいないときなどにも。
ただし、盲目になった敵はEの字が目に入らなくなる。これは意外と痛い。
強敵と向かい合った時は、どちらを使うべきか十分考える必要があるだろう。
なお、間違っても店主の記念写真を撮ろうとしてはいけない。
序盤の要とも言えるこの武器。これは、意外と出し惜しみした方がいいのかもしれない。 どんな相手にもちまちまとダメージを与えることができる。 手数が多く打たれ弱い相手には特に有効だ。
また、薬の鑑定にも役立つ。 薬を見つけたらとりあえず投げ矢を浸してみよう。 病気の薬ならば序盤の切り札となりうる+2毒投げ矢が手に入る。 投げ矢を突っ込んだのが変化の薬で、+2 変な武器を手にしてしまうことも たまにあるが…まあその時はその時だ。
その他の何もおきない薬は鑑定のためにとりあえず飲んでしまってもいい。 超回復の薬が残っていれば幻覚や盲目などのやっかいな効果も すぐ打ち消せる。
なおNetHack 3.4.2から、強化された飛び道具は多少消えにくくなったので、 以前ほどケチらなくてもよくなった。
そう!これだ。たくさんあるし、たぶん乾し肉もあるだろうから、 本人もペットも飢え死にする心配はあまり大きくない。 そもそも弱いんだから、あまり無理をせず、じっくり、確実に進んでいこう。 たまにホウレン草の缶を最初から持っていたりもする。
どんな職業であれ基本ではあるが、とりわけこの職業の場合には、 どんな相手であれ戦うときには常にHPを確認するようにしよう。 Eの字を書くのに失敗したら即死亡などという事態に陥るようでは、 この職業を選ぶのは早過ぎると思っていい。
初期装備の大量の食料や地図の巻物は(特に運搬力の低いうちは)半数くらいを手元に置いて、残りはベースキャンプの箱の中にでも入れておいた方がいいのかもしれない。
その際缶を手元に残しておくと、家畜化可能な動物(犬、猫、馬)から敵意を取り払う手段として何度でも利用できて非常に便利。多少の空腹で食べてしまうのはもったいない。
低レベルで鉱山の街まで行くことができればすぐさま寺院に寄付して守りの特性を授かることもできるが、素人にはちょっとお勧めできない。 というか、ある程度慣れた人なら普通に進めた方がだいたい楽。
なお、そのHPの低さゆえに敵が使用する杖は大敵。炎の杖や雷の杖を使われてしまうと一気に苦しくなる。まして背後に壁があって反射などした日には……。
特に序盤は発見した攻撃用の杖は可能な限り持ち歩くか箱の中に収めるかしてしまおう。それができない場合は使い物にならなくしていくことも考慮するべき。もったいない気もするが、これを怠ったがために兵士などから手痛い一撃をもらうことも少なくない。
また、初期装備のアロハシャツは素の状態だと防御力が全くないので、
鎧を強化できるようになるまでは燃やされたり腐らされたり、あるいは変化の罠で破ってしまったりしないよう、脱いでいた方がいいのかも。
レベルが15に達し、一人前の観光者(?)と認められるまでは
シャツの着脱状態に関係なく店でぼったくられてしまうわけだし。
ちなみに防具強化の手立てが整ってからは非常に優れた防具に早変わりするのだが、これ自体の自然生成率は極めて低く、他職ではポリパイルや、最悪願いが必要になるほど。
そういうわけで、初期装備としては貧弱極まりないが、将来性という点では意外と優秀と言えるのかもしれない。
"観光客"がとにかく「難しい」のと「終盤戦はメチャ楽」な 要因の一つとしても挙げられるだろう。 とにかく、敵が多いしおまけに強い!! ザコばっかりの魔法使いや考古学者などとはちょっと違う。 久方ぶりに戻った故郷では巨大グモにケンタウロスがずらりと並んでお出迎え。 防御力が不十分だといきなりヤバい。 おまけに堀にはウナギや下手すりゃクラーケンまでいるし、 隅の方には墓地まである。 罠も結構あるし、迂闊に入って瞬殺されることのないようにしたい。
リーダーから話を聞いて奥へと進んでいくと、固定マップの階層に、階段そばには注意力の足りない人が よく沈む堀と、それから敵、敵、敵!! 兵舎に動物園にと、複数の施設が あって、フォートローディオスとそんなに大差はないくらいだ。 それだけに収穫も期待できるわけだが、迂闊に動くと危ないことこの上ない。 ちなみに雑貨屋もあるので普通に利用できるぞ。ミミックも多いけど。
宿敵である盗賊の頭領は、これだけの軍勢を倒して進めるようなら
さほど恐ろしい相手ではない。
ただしプラチナカード由来の魔法防御能力に守られているので、死の杖などの無駄遣いは避けよう。
ちなみに初期配置の関係で、扉から入って一歩進んだところからなら、壁の反射を利用して光線系の狙い撃ちができる。敵がカードを拾うよりも早く、先手を打って眠りの杖か死の杖を振ってやれば一瞬で片がつくのでオススメ。*5
武器 | その他 | 魔法 | |
エキスパート | 短剣 小剣 投げ矢 | ||
---|---|---|---|
熟練者 | ナイフ シミター サーベル ユニコーンの角 | 二刀流 素手 | 脱出 |
入門者 | 斧 つるはし 幅広の剣 長剣 両手剣 メイス モーニングスター フレイル ハンマー 六尺棒 長斧 槍 ジャベリン トライデント ランス 弓 スリング クロスボウ 手裏剣 ブーメラン 鞭 | 乗馬 | 予知 補助 |
妙にスキルが豊富。使えないのはせいぜい棍棒スキルくらいで、実は残るすべての武器についてスキルを持っている。多芸ぶりでは騎士すら凌ぐと言えるだろう。
Lv | 1-2 | 3-5 | 6-9 | 10-13 | 14-17 | 18-21 | 22-25 | 26-29 | 30 |
称号 | プー太郎 | 観光客 | 周遊旅行者 | 遍歴者 | 旅行者 | 旅人 | 航海者 | 探検家 | 冒険者 |
プー子 |