base camp

ベースキャンプとは

プレイ日記や掲示板などでよく見かけるこの言葉。 流し台のように、キャンプという施設がゲーム内にあるわけではない。 だが、このゲームをプレイするにあたって重要な概念の一つだ。

ローグライクゲームの例に漏れず、NetHackには大量のアイテムがあり、 それらはいつ必要になるかわからない。 しかし、鞄や袋がない限り持てる数は決まっているし、 鞄や袋があっても全てを持ち歩くと、重量によってよろめいてしまい、 行動に著しい支障をきたす。

そこで、集めた今後必要になるかもしれないアイテムを一箇所にまとめて置いておく
これがベースキャンプの基本的な概念である。

Angbandとその派生ゲームには「我が家」などの概念があり、 家庭用ゲームのトルネコやシレンには「倉庫」などのベースキャンプとなる施設 がきちんと用意されている。
これは、これらのゲームがプレイを通して階が全く保存されないからである。

これに対して、NetHackでは階層の保存がなされるため、 そのような施設がなくてもアイテムを床に置いておけばそのまま消えずに残っている。 そのため、ゲーム内に一箇所、あるいは数箇所、アイテム置き場として利用する 部屋を用意し、そこを中心に活動を行うNetHackerが多い。

階層が保存されるということは、アイテムの数がほぼ有限であるということである。 そのため、NetHackではことのほかアイテムをどう保持していくかが重要になる。

最適な場所とは?

とりあえずはを、できれば鍵のかかる箱(と鍵開け用の道具)を見つけよう。
現状ではモンスターが入れ物の中を探ることはないので、鍵は気分的な問題にすぎないが…。

適当な階段の近くに箱を置いてアイテムを溜め込めば、即席のベースキャンプの出来上がり。

だが、本格的なベースキャンプを作るなら、立地条件のよい場所を探すべきだろう。


通常、ベースキャンプは祭壇のある部屋に置かれることが多い。 これはアイテムの祝呪の判定を行うのに便利だからである。
他にも聖水を作る、ためこんだ怪物を造る杖巻物を一気に使って#offerしてアーティファクトをいただくなど、祭壇が近くにあるとなにかと役に立つ。

それ以外にもベースキャンプに好ましい条件はいくつかある。

  • を壊して造った水たまりがそばにある
    • を作ったり、白紙の巻物を作るのに便利。うっかり落ちないように注意しよう。できればキャンプの隣の部屋に作るのが安全だ。
  • があり)鍵のかかる小部屋
  • 往復に便利な場所
    • ひんぱんに往復することはないが、手間は減らしたいもの。分岐したダンジョンや、階段からあまりに離れた部屋に作ることは避けたい。祭壇があるからといって鉱山街に作ってしまうと後悔するかも。
    • エチオピアの目を#invokeすると(城などの)ダンジョンのポイントに瞬間移動できるので、手に入れたら行けるポイントに近いところを選ぶのもよいだろう。

また、キャンプに使用する箱の下に 炎の杖雷の杖Eの字を焼きこむことが望ましい。 こうしておけばゼラチンキューブに箱ごとアイテムが食われてしまうことも なくなるからだ。

何を置いておくのか?

探索中は身軽である事が望ましいため、予備の武器防具や重くて持ちきれない補充用の消耗品(食物巻物等)などが置かれる事が多い。

そもそもの役割が「拾ったアイテムの集積地」であるため、これを入れろ、これは入れるな、というルールはない。ただし、一箇所にまとめて集めておけば後々になって便利、というものはある。

  • 読んで覚えたorまだ読めそうにないが後に必要となりそうな魔法書
    • あまり使わない魔法の魔法書は持ち歩かず、忘れたら読みに戻るようにすれば身軽でいられる。
    • 逆に言うと常時利用したい魔法*1は多少重くても持ち歩いた方が便利。そのためにこそ他の荷物をベースキャンプに置いて余裕を作るのだ。
  • 差し迫って換金する必要or手段のない宝石
    • 床に文字を刻んだりユニコーンに投げたりする為に多少の宝石を持ち歩くとしても、それほど多くは必要ないだろう。
      ほとんどの宝石は置かれたままホコリをかぶっていくのだが。
    • 宝石自体は大して重くないため、価値の高いものだけ選んで持ち歩くのもアリ。
  • ポリパイル用の魔法道具や防具など
  • 食料
    • 常人なら倒したモンスターをその都度食べていけば困らないが、菜食主義者の場合そうはいかない。苔の怪物ゼラチンキューブらはそう簡単には手に入らないし、また決して軽くないのだ。
    • また、プレイスタイルによってはペットの食事の分も考慮する必要があるだろう。死体の一部をペットにやりつつ自分は携帯食で補うとか、ペットに食い尽くされないように乾し肉を温存しておくとか。
    • 軽量化の鞄に入れても相当重いし、すぐ割れる。ある程度確保できたらキャンプに溜め込むよう心がけておけば、いざ聖水を作るとき困らなくなる。

また、加速の杖などの「一度使ったらほとんど使用しないけれどモンスターに拾われたくはない」という捨て場に困るアイテムも候補だ。
使わない(使えない?)アーティファクトも、まがりなりにも神様にいただいたものを捨てたり売ったりするのは申し訳ないので、ベースキャンプに飾っておこう。
もっともこうなるともはやキャンプだかゴミ捨て場だかわからない。

転居

プレイヤーの活動区域が深層に移行していくにしたがって、 ベースキャンプも定期的に「引っ越す」必要性が出てくる。

そのときは、大抵よろめき状態になって大量のアイテムを持ち運ぶため、 途中でモンスターに攻撃されて死んでしまう間抜けな冒険者が後を立たない。 充分に注意しよう。

もちろん、すべてのアイテムを移動させなくともよい(そもそもキャンプは一度作ったら動かさないというプレイヤーも多い)。 引越しが必要なほどダンジョン探索が進んでいれば、巻物にもそろそろ余裕がでてくる頃だろう。 そういう場合は、複数のベースキャンプにわけて配置するというのもひとつの手だ。
デポを点々と残しながら少しずつ迷宮を踏破していけば、いかにも探検しているという雰囲気にひたることができる、かもしれない。

地下1階の下り階段のある部屋をベースキャンプにする(以下 B1BC)勧め

以下はこの項の執筆者のごく個人的な意見であり、すべての人に「最有力」と勧められるわけではない。むしろ客観的にみれば1Fに設置するのはデメリットのほうが大きい。そのあたりを注意して読まれたし。

ベースキャンプの候補地は、地下1階の下り階段のある部屋が最有力である。 筆者が僧侶以外の職業で本気プレイするときは、 この部屋に祭壇が無ければ #Quit する*2

安全性のみを考えるとベースキャンプは浅い階にあったほうがいいことは明白である。 また、呪われた瞬間移動の巻物瞬間移動制御能力の組み合わせで 移動する事を考えるとベースキャンプは分岐に置くわけにはいかない。 運命の大迷宮で一番浅い階と言えばプレイが始まる地下1階となる。 そして、涌き出てきた魔物に蹂躙されないようにする為には、 ベースキャンプのある階のベースキャンプのない部屋は一切歩かないようにすれば良い *3

一番のデメリットは、現実時間の効率や歩数の面である。 二番目のデメリットは入り口封鎖の手間である。 他のデメリットは、レベルアップの薬が危険になる事と レイス看護婦ドラゴン天狗巨人部屋 *4 を別に確保する必要があることだ。

序盤の B1BC はが必要無い。 も必要無い。単に階段から1歩だけずれた場所にアイテムを 積むだけで、魔物がチョッカイを出す猶予は無くなる。 祭壇で祝呪の判別を行うときに若干の隙があるが、対処できる範囲内である。

B1BC の入り口封鎖は正直に言って面倒だ。 出入り口が5箇所あるかも知れないし、 そのほとんどにが付いていない場合もある。順不同で封鎖の仕方を挙げる。

下りモード(未踏領域探索モード)

上りモード(アイテム整理モード)

  • よろめき寸前、又は圧迫寸前までアイテムを持つ
  • アイテムに出会う度に、持っていくアイテムを入れ換える

地下10階より下の階へ行くようになると、 B1BC まで戻るのが面倒だし食料の無駄である。 これ以降は、が出てきたら上り階段の隣に置いておき、 装備品と数個の食料以外は全部しまって行く。 このように分散させるとゼラチンキューブによる被害は気にならなくなる。 そして、軽量化の鞄の入手や満腹をきっかけとして、 各大きな箱の中身を B1BC まで持ち上げることになる。 身軽な下りを利用して箱を各階に均等に配置していくのがソツの無いプレイだ。

クエストフォートローディオスの攻略が終わった頃に 本格的な識別期間を迎えることが多い *6。 B1BC では防具を全て外したり、知らずに怪物を作る巻物を読むことが、 それほど危険ではない。

さん里帰りのススメ

ベースキャンプとは、つまるところ利便性(祭壇や水地形)と安全性(@自身の安全およびアイテムの安全)の交差するポイントに作るものである。
しかし前者は結局のところ運に左右されるし、後者は岩もぐらや巨人を防ぎきる完全な小部屋というものが非常に作りにくい(というかロングワームの尻尾以外では不可能だ)のが難点と言える。

が、このふたつの要素をそこそこ満たしつつ、アクセスも比較的容易な固定マップが存在する。
それが「故郷」である。
まあ、一部の職業*7にとってはむしろ不便なのだが、それ以外の職業にとっては比較的優れた物件であると言える。

まず何よりも安全性が格段に高い点が魅力である。
故郷にある建造物は頑強であり、岩もぐらどもの侵食に耐えることができる。自分で邪魔な壁を掘り抜けないため拡張も出来ないが、そこは建て売り物件の宿命として我慢しよう。
また故郷に出現するモンスターは基本的に固定である。初期配置モンスターこそ様々だが、再出現するものは職業によって決まっている。例えばレンジャーの場合はケンタウロスと蜘蛛ばかりとなるのである*8
侍の故郷にいる忍者や、観光客の故郷の堀にいる電気ウナギなどは、一度倒してしまえばそれっきり復活してこないのだ。当然、巨人や岩もぐらが出てくることもない。

さらに、利便性と言う意味でも悪くない。
僧侶武闘家、および洞窟人であれば祭壇があるし、魔法使い、また観光客考古学者などは水地形がある。薬師にいたってはその両方だ!

固定マップであるため、(薬師以外は)どうしても祭壇と水地形のどちらかを我慢する必要が出てくるが、逆に言えばダンジョン内の物件と違って確実に一方は満たせるということでもある。

アクセスについてもそれほど不便ではない。エチオピアの目による#invoke移動では多少癖があるが、それでも移動距離は大して長くないだろう。
さらに見晴らしの良いマップが多いため、目的の部屋へと直行できるのも嬉しい。

難点としては、建物(小部屋)が無い故郷もあること、および同僚たちがたむろしているせいで動きにくいことが挙げられる。
もっとも後者については同僚達を始末してしまえばそれで済む話なのだが……。

総合的に見て、薬師がダントツ、その後僧侶武闘家観光客野蛮人洞窟人考古学者魔法使い騎士ワルキューレ盗賊の順に使いやすいと言えるだろう。レンジャーは論外。

  • 観光客野蛮人は、水場に加えて手ごろなサイズの一戸建てが点在している点を評価した。
  • 洞窟人は確かに寺院があって便利なのだが、マップが複雑で、また手ごろな小部屋が無い点がマイナス。
  • 騎士の故郷には祭壇も水場も無いが、直後の階層が浮島タイプの地形、さらにその後の階層には寺院があることを覚えておこう。
  • 論外といいつつレンジャーの故郷を解説すれば、水場も無い、寺院も無い、道は細いし小部屋も無い、クエスト階層も洞窟ばかりでそれらの要素と無縁…という悪い点ばかりが目に付くマップ。これではベースキャンプ設置どころか、クエスト攻略さえ面倒くさくなってしまいそうだ。
あなたの動きは荷物のために少し遅くなった.
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Foo 女戦士             強:25 早:18 耐:18 知:11 賢:18 魅:7 中立 点:31422
地下:1  $:0  体:84(84) 魔:21(21) 鎧:-7 経験:9/4175 歩:22584 よろめき

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