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不確定名:- 種別 :刺突 スキル :短剣 材質 :鉄 重量 :10 標準価格:4 命中率 :+2 ダメージ:小型d4 / 大型d3
何の変哲もない短い剣。小剣より短く、ナイフよりは大きい。
中世、戦闘を主眼に置いて作られたダガーは、刃渡り40cm程度、全長は50cmほどのものが主流だったそうだ。そういう観点で見た場合、ファンタジー創作作品に登場する多くの自称「ダガー」は、少々短すぎるというべきか。
盗賊は初期装備として大量に所持しているが、ノームの鉱山のノーム、ホビット、ドワーフが持ち歩いているため、他の職業でも割と早くから手に入れられる。
エルフの短剣、オークの短剣というのもあるが、弓矢と違って種族によるボーナスはない。残念。
銀の短剣も存在する。これは強いのだが手に入れ難い。
短剣はどれも投擲しやすいように作られている。
矢や投げ矢は命中すれば損耗してゆくが、短剣にはそれがない。そのため回収して繰り返し利用できる。
また弓やスリングのような発射装置を必要としないため、武器の持ち替えをせず即座に投げられる。
接近戦でも使えないことはないが、攻撃力は決して高くないので主武器として使うには不満が残るだろう。
さらに、いくら損耗しないとはいっても投げ矢に比べると重量があり、装填数自体が少なくならざるをえないのも難点。実のところ、+5以上に祝福しておけば投げ矢や手裏剣も滅多と損耗しないため、単純に飛び道具として見た場合の地位は後半になるにつれて低下していく。
その分、銀の短剣による追加ダメージ連射の価値は上がってくるのだが……。
投擲の対象は、動きこそ鈍いが迂闊に近づくとひどい目に遭いがちなブロッブや球体、モールド、プリンらがよい。
すばしっこいニンフやレプラコーンへの追撃にも使えるし、数で押してくる兵隊蟻や装備の堅いドワーフに投げつけて予めダメージを与え、最後に近接攻撃で仕留めるという戦法も取れる。
活用法は職業によって分かれる。
盗賊なら同時に投げられる本数に +1本のボーナスがある。レンジャーも初めから同時に複数本投げられるため、主武器として活用できる。
魔法使いや観光客もスキルをエキスパートまで上げられる。
只でさえ序盤はナイナイ尽くしだが、魔法使いや観光客は人一倍打たれ弱い。
従って迫り来る怪物たちを相手にするなら遠距離攻撃の手段をなるべく多く確保しておきたいところだが、もしこのスキルを優先的に鍛えておいたら序盤を有利に戦えるはずだ。
特に属性が中立なら強力なアーティファクトを使えるのだから、将来性もなくはない。
しかし他の職業の場合は、主武器として使う必要を感じさせないだろう。
飛び道具が乏しいときやさまよう目対策に拾っておいてもいいが、道具と割り切って不思議な言葉を刻む、缶切りの代わり、鍵が手に入るまで箱をこじ開けるなどのために持っておくのもアリだろう。*1
短剣を投擲の主武器として使う場合の注意点をいくつか挙げておきたい。
まず、意外に重い。
運用にはある程度の本数を持ち歩く必要があるのだが、一本一本は軽くても、調子に乗って集めてゆくと無視できない負荷になる。
参考までに言うと、10 本でつるはしと同じ重さになる。個人的にはこれが適正本数と考えている。
次に、投げる前に状況を見極める必要がある。
オークなどが後から後から押し寄せてきたとき、先頭の何匹かは倒したが後続を倒す武器が尽きた…という状況はよく発生する。
こうなってしまうとその後の戦闘が厳しくなる。
また、地面に落ちた短剣を拾って投げ返したり、手に取って振り回す敵もいる。
こんなやりとりで負けてしまうのはバカらしい。蛮勇は慎むべきだ。早めの撤退や回避を心がけよう。
第三に、まとまっている短剣は強化値や特性の変化をいっぺんに受けてしまう。
床に字を書いたり、まとまったままうっかり錆の怪物を攻撃したり、水に浸してしまったり、呪われてしまったりすると最悪である。
1、2本、何かユニークな名前でも付けておけばよいだろう。
総括すると、拾っては投げて武器を見極め(あるいは識別して)優良なものを選び出し、数を定めて集中的に強化し常備するのが賢明だということになる。
主武器としては力不足だが、用途は広い。プレイヤーレベルをあげる為にも使い慣れておくべきだろう。